ベトナムで人気が高い日本のカルチャー作品と低い作品

Netflix、Hulu、YouTubeなどのオンラインコンテンツ提供プラットフォームの流行に伴い、世界中のカルチャー作品が楽しめるような時代になりました。ベトナムでも、日本の作品は強く支持されており、街を歩いていて日本作品のキャラクターを目の当たりにすることも少なくありません。今回は、ベトナムにおける日本のカルチャー作品に関して解説をしていきます。

ドラえもん


1つ目にベトナムでかなり多くの人に知られている日本のカルチャー作品が、ドラえもんです。
筆者の感覚ですと、日本語を学んでいる翻訳家志望の学生や通訳の人に特に人気が高いです。
こういった日本語学習者にドラえもんが人気なのは、そのストーリーのシンプルさに秘密があります。
最近の日本のアニメや漫画作品は、複雑な人間関係や政治や科学の専門用語を用いるストーリーも少なくありません。
それに対して、ドラえもんはバイオレンスな表現なども無く、いたって平和かつシンプルなストーリー進行でなので誰にでも見やすいストーリーです。
ドラえもんのストーリー展開は起承転結がはっきりしており、日本語学習初心者でも理解しやすい内容です。
そのため教材としても日本語学習者が楽しみながら学べるので一石二鳥の作品だと言えます。
加えて、1話完結でどこからでも見られる話であるのも魅力の一つです。

さらに、ベトナムではキャラクターとしてドラえもんの人気が高いです。
Vincomセンターなどのローカルスーパーに行くと、ドラえもんのキャラクターが印刷された食品などを目にする機会が多いと思います。
こういった現象からも、ベトナムでドラえもんが国民的アニメになりつつあることを実感できます。

ワンピース


2つ目に人気が高いと言えるのが、ワンピースです。
ワンピースは日本の国内でもロングセラーであり、大人から子供まで夢中になる人があとを絶たない作品です。
そしてワンピースの人気はベトナムでも日本同様かなり高いです。
筆者の会社の同僚で、アニメーター関係の仕事をしているベトナム人がいますが、彼も大のワンピースファンです。
アート関係のベトナム人曰く、ワンピースはストーリーが面白いだけではなく、その繊細な絵のテイストやアーティスティックなデザインがベトナムには今までになかったカルチャーである為、とても新鮮であり一度ハマるずっと見てしまうと言っていました。

ナルト

3つ目はナルトです。
ナルトも、ベトナムや東南アジアの国のみならず世界中で愛されている日本のアニメです。
なぜナルトが人気なのかと言うと、忍者という日本ならではのアイコニックなテーマの珍しさがベトナムでも注目を集める理由だそうです。
加えてこれは筆者の考えですが、ワンピースやナルトなどの仲間と協力して目的を達成するっていうのは、ベトナムの社会共産主義のイデオロギーとも合致するため、ベトナム人にとって受け入れられやすいのではないでしょうか。

ジブリ


4つ目はジブリ関係の作品です。
これもドラえもんと同じ理由のように、バイオレンスな内容が少ないため、ベトナムでは若い女性や子供に特に人気があります。
ジブリ作品は、ヨーロッパが舞台のものもあれば、トトロ等の日本の伝統的な風景をモチーフにしたものもあるため、ベトナム人からすると不思議な世界を覗いているようで面白いとの事でした。

サイコ系、鬱系の作品


最後にドラえもんやジブリなどのアニメーション関係高い人気を誇る作品とは裏腹に、サイコパスいや鬱描写の関係のストーリーは人気が低いジャンルです。

ある日、日本に留学した経験を持つベトナム人の同僚がこんなことをつぶやいていました。
「日本にいた時にテレビをつけるといつもニュースで殺人や事件、強盗などのニュースを1日中放映している。なぜ日本人はこういった悲しいニュースや鬱などの情報を耳にして平気でいられるのだろうか。」
確かにそれもそうです。
日常的に悲しいニュースを耳にするたびに、たとえ自分のことではなかったとしても不思議と悲しい気持ちや苦しい経験をしたような気分になります。
ベトナムのニュースは公共の電波でこういった事件が報道されることはありません。
そのためベトナム人は、サイコパスのちょっと怖いストーリーや、暗く苦しい気持ちになるような鬱っぽい展開のストーリーの作品を好みません。

実際に、ベトナム映画のホラーストーリーを見たことがありますが、びっくりするくらい怖くないです。
日本のホラー作品が、精神をじわじわと追い詰めてくるような、薄暗くて心にくる恐怖を訴えかけているのに対し、ベトナムのホラー作品は本当に笑ってしまう位日本人の想像するホラーとは程遠いです。
そのためベトナム人にとって、日本のダーク系カルチャー作品は少し嫌煙される傾向にあります。