在留資格・特定技能のベトナム人雇用について

日本の労働者不足解消に対して新設された、各業界14種の職種で外国人が働くことができるための在留資格が「特定技能」です。「特定技能」の新設によって日本とベトナム両国内で注目度が高まっています。ベトナム人労働者をすでに「技能実習生」として受け入れた経験のある企業や新たにベトナム人労働者を確保したい雇用先の方々に新たな制度の仕組みについてや採用までの流れなどについてご紹介していきましょう。

日本で働きたいベトナム人は増加傾向にある

「技能実習生」制度については、あらゆる方面から様々な問題指摘が今も尚続いていますが、実際に「技能実習生」として日本で働いた経験があり、任期修了とともに今は母国へ帰ったベトナム人や、何らかの不適際で帰国せざるをえなかったベトナム人などの中には、将来また日本で働きたいと意欲を持っている人も少なくはありません。
今回、新たに設けられた在留資格「特定技能」は、日本行きをはじめて目指すベトナム人から経験者まで多数のベトナム人たちが現地の人材育成機関や日本語学校を通して学習しています。

ベトナムの送り出し機関について

「特定技能」でベトナム人を雇用する場合は、ベトナム国内の政府認定送り出し機関【DOLAB/労働・傷病兵・社会問題省海外労働局】を経由することが必要となります。
このプロセスは、日本とベトナムの二国間協定MOC(協力覚書)にて定められています。

推薦者表の交付申請について

ベトナム大使館またはDOLAB/労働・傷病兵・社会問題省海外労働局で推薦者表の交付申請が必要となります。
また2021年2月15日以降に関しては同様の推薦者表を地方出入国在留管理官署へ提出する必要があります。

在留資格「特定技能」取得の流れについて

ベトナムから来日する場合の流れ
ベトナム国内の政府認定送り出し機関を経由して、人材を選び雇用契約を締結します。
推薦者表の交付を申請→
在留資格認定の交付を申請→
在留資格「特定技能」の交付を申請し受給後、受け入れ機関でのオリエンテーション等を受けて雇用先で就労を開始します。
日本に在留中のベトナム人を雇用する場合の流れ
日本国内で求人募集し雇用契約を締結します。
推薦者表の交付を申請→
在留資格の変更許可を申請し受給後、受け入れ機関でのオリエンテーション等を受けて雇用先で就労を開始します。

採用にかかる費用について

在留資格「特定技能」に関してかかる費用については、日本語能力試験や技術試験のための学習費用、日本への渡航費用などは日本側の負担となります。労働者となる本人から徴収することは法律上禁止されています。
送り出し国の規制やガイドラインは各国によって取り扱いが変わる場合があり、入国管入国管理局ガイドラインにそって送り出し国のルールに基づき、就労に必要な費用のすべて、もしくは一部を負担することが推奨されています。

ベトナム人留学生は在留資格「特定技能」への移行が可能

日本国内に在留中のベトナム人留学生で2年間の学習修了課程を終えて試験を合格した者は、在留資格「留学生」から「特定技能」への移行が可能になります。
日本の大学、短期大学、専門学校、日本語教育機関の修了者が該当となります。

在留資格・「特定技能」に必要な試験

各業界14種の職種、分野ごとに日本語能力試験と技能評価試験の両方に合格する必要があります。
日本語ついては「日本語能力試験」N4以上または「国際交流基金日本語基礎テスト」のいずれかを受験します。
日本語のレベルは日常会話程度の基本的な日本語を理解できることが目安となっています。
日本語能力試験は国内/国外で実施されています。
技能評価試験については分野別に各省庁のHPから参照できます。
・厚生労働省/介護、ビルクリーニング
・経済産業省/素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業
・国土交通省:/建設、造船・船用工業、自動車整備、航空、宿泊
・農林水産省/農業、漁業、飲料品製造業、外食業

過去に行われてきたベトナム人の人材を送り出しについては、在留資格・「留学生」と「技能実習生」の人材が多数、日本へ移動してきた仕組みの中には、人材育成のためと称した不正なビジネスが多方面で問題となり、その飛び火がベトナム人たちの将来を左右する方向へと傾いてしまったケースがありました。

新たに設けられた在留資格「特定技能」におけるベトナム人送り出しに関しては、過去の不正問題がクリアできるような仕組み作りとなっているようですが、根深い問題がいまだ残るベトナム国内での送り出し事情や日本とベトナムの連携については、まだまだ課題は残っている現状です。

親日家の多いベトナム人が純粋に日本の労働力として来日してくれるのならば、日本社会は彼らの人権を守れる制度で向かえるべきだと言えるでしょう。

また、ベトナム人や各国の外国人労働者が、日本の労働力として活躍できるための社会作りのためには、日本国民が外国人労働者の関する情報を少しでも関心を持っていくことが期待されています。