日系企業がベトナムへの飲食店出店に勝算はあるのか?

ベトナムは「アジア進出するならベトナム」と言われるほど注目を集めており、日本の自動車メーカーやIT企業はもちろん、飲食店もベトナムへ進出しています。日本で飲食店を経営している方であれば、一度はベトナム進出を考えたこともあるのではないでしょうか?今回は、飲食店ベトナム進出は本当に勝算があるのか?詳しく説明します。

ベトナムの飲食事情

アジア進出するならベトナムがおすすめと聞くが、実際にベトナムの飲食店事情はどうなっているのか?
以下では、ベトナムの飲食店事情や、実際に飲食進出している日系企業など、詳しく見ていきましょう。

ベトナムの飲食店市場

タイやシンガポール、台湾など、他のアジア諸国に比べるとベトナムへ進出している日本の飲食店はまだまだ少ないのが実態です。
ベトナムの外食産業企業の数は、年々増え続けており、今後ますます発展していくことが予想される今が狙い目の産業と言えます。

また、ベトナムでは、他のアジア諸国と比べてショッピングモ―ルの数もまだまだ少ないという実態もあります。
ショッピングモールの多いインドネシアでは、デベロッパーと繋がってモールへの出店が一般的ですが、ショッピングモールの少ないベトナムではロードサイドへの出店も少なくありません。
ショッピングモールは家賃が高いことや、台湾やシンガポールと比べて、富裕な中華系人口少なさから、ロードサイドでベトナムの一般市場向けに展開する大手外食チェーンも増えています。
元々ベトナムには、屋台や路上店が多く存在していましたが、消費者ニーズが変化したことで徐々に店舗が減少。フルサービスの外食レストラン需要がますます増えてきています

日本食ニーズ

ベトナム人は親日で、日本の食文化を受け入れる傾向が強く、日本食は特に若い層に人気があります。
ベトナムでは、男性は18~27歳では2年間の徴兵制が義務付けられ、女性は美意識が高いです。
そのため、韓国料理などの脂の多い料理よりも、野菜や魚などを使用した健康的な日本料理が非常に好まれています。
例えば、寿司やラーメンなどのビッグワードが人気で、特に寿司はヘルシーであることから、多くのベトナム人に人気があります。

ベトナムに進出している日系企業は?

ベトナム進出している日本の飲食店は、チェーン店であれば吉野家や大戸屋、牛角、丸亀製麺、牛繁、千房、和民などが展開しています。
吉野家や丸亀製麺など大手チェーンは、フランチャイズとしてもベトナムへ参入。地域会社と合弁会社を設立し、展開している店舗も多数存在します。

勝算はある?ベトナムへ飲食進出のメリット

ベトナムでは、日本食ニーズがあるが、まだまだ日本の飲食店の進出が少ないことから、狙い目の産業であることがわかりました。
では、実際にベトナム進出する上でどんなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。

若く優秀な人材と安価な労働力

ベトナムの人口は、2019年4月時点で約9620万人達。日本と同じサイズのマーケットに近づきつつあり、平均年齢は28歳と若いのが特徴。
平均年収は30万円前後と、日本と比べるとかなり安い賃金です。
それにも関わらずベトナム人は、手先が器用で、学ぶことへ意欲が高い傾向があるため、若くて優秀な人材が豊富に集まっています。
また、親日であるベトナム人は真面目な人が多く、マネジメントしやすいという特徴もあり、人材確保が困難と叫ばれる日本では、優秀な人材を確保することを目的として、ベトナムに進出する企業も少なくありません。
ベトナムへ進出することで、安価で優秀な人材の囲い込みができ、事業規模の拡大をすることができるのです。

経済成長率の高さ

べトナムのGDP成長率は2019年で約7%、2020年では、新型コロナウイルスの影響もあり2.9%でしたが、世界的に見ても高水準を記録しています。
2011年から2019年まで、高い成長率を安定的に維持してきたベトナムは、世界中が注目を集めているマーケットです。
今後ますます発展する可能性が大きく、ベトナムへ出店することで大きなリターンを得る可能性も高いといえます。

法の改正

2007年にベトナムがWTOに加盟したことにより、複数の国との自由貿易化を推進や100%外資による飲食店企業の設立が可能になりました。
それにより、輸出入による制度が整い、通関トラブルが少なくなったことで事業をスムーズに勧めることができます。
また、外資の外食企業の進出が増えることで、ベトナム国内の競争率が上がりますが、ビジネスの生産性が上がるため、ベトナムにとっても、外資企業にとっても良い影響を及ぼしています。

ベトナム進出のリスクは?

ベトナム進出には、複数のメリットが存在しますが、逆にリスクもあります。
例えば、ベトナムに進出には、現地パートナーと合弁会社を設立して事業を進めるのが一般的です。
しかし、このパートナー選びで失敗してしまい、パートナーと食材の仕入れ先との癒着が発覚。
高い仕入れ価格を支払っていたことにより、赤字が膨らみ倒産を余儀なくされたそう。
他にも、ホーチミンとハノイなど、地域によってのニーズ違い、店舗工事時の突然の追加費用、契約違反、マネジメントの失敗など、実際にベトナム進出した日本の飲食店で起きた失敗事例がいくつかあります。
ベトナム進出には良い面もありますが、それに伴いリスクは避けられません。
しっかりと対策をした上で事業を進めていく必要があります。

まとめ

世界中から注目を集め、自由貿易化や外資の飲食店企業受け入れにより、進出しやすい環境が整っているベトナム。
日本食のニーズもあり、今後ますます発展していくと予想されるベトナムでの飲食店進出は、十分に勝算のあるビジネスではないかと考えます。
今回の記事が、ベトナムへの飲食店進出を考えている方の参考になれば幸いです。